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身に纏うは緋の体液
陶器の肌を装飾る色
身に受けた傷は
存在し得ぬ翼の喪失の証
失った物は何だろう
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無くした物は何だろう
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……何も、何も、ナニモ、
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◆No.01◆
繊手血に染む。混じり合う赫。手に掛け儚く散らした命。自分に課した、それは道。
生きる為なら何でもしよう。勝ちをおさめる為なら手間など惜しまぬ。呵々と高らかに笑える様に。
欲する物全てを掌中に得るのだ。背筋を伸ばして見据えるは前。過去など要らぬと言い切れる。
自らの証立ては片翼を手折る事で。天使も悪魔も無い。自分は自分であれば良い。他に何が必要か?
振るう鎌。肉を断つ度鈍る銀。血液脂肪様々の体液に塗れ、昏く、月に反射する。
他人の生を搾取して、それだけ自分は生き長らえる。食物を摂取する様に、求めるのは殺戮。
飢えて渇えて、手を伸ばす。精一杯に欲求のまま。愉しいのではない。
唯、奪いたいだけ。強く、在りたいだけ。生きたいだけ。
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